「ムダなものはない」のかもしれない
普段の私はデザイン系の専門学校に通う学生をしています。そこで主にものづくり(木工とか陶芸とか)やってます。専攻は陶芸です。
最近まで卒業制作というのをやってて、今回私が作ったのはオブジェでした。
なんなのかよくわかんないと思うので、説明させていただきますね。
まず、これは石をモチーフにしたオブジェです。
石を見てると海や水辺を思い出すことから、いっそ自分の水辺の記憶を込めた石を作ろうと思って作りました。表面に波状の彫り目をつけたり、積層のような模様をだすことで自分の記憶の中の水や波の動きや情景を映し出しています。(ちょっとなにいってるのかわかんないですね)
今回こういった「純粋芸術」と言われるものを作って思ったんですが、はっきり言って、アート作品のほとんどは実用性ほぼ無いです。
作ってる間、自分でも「なんで役に立たないものを作ってるんだろう」と思ってました。ミニマリストにアートはいらないんじゃないかって悩んだりしました。
けど最近ようやく答えを導き出しました。
実用の意味はなくとも、人間の感情を動かし、心の琴線に触れるものだったらそれでいい。
世の中には生存していく上で必要じゃないものがたくさんあります。
アートをはじめとした趣味嗜好だったり、ペットだったり、交通機関だったり。
でもずっと無くならないし、むしろどんどん増えています。
生命維持とは別に、精神維持や社会共生のために必要なものがある。そしてそれを職業に、糧にして生きている人もいる。
そう考えたら世の中にムダなものはないのかもしれない。
いまさらですがそんなことに気が付きました。